東京湾野鳥公園の人工干潟
干潟が近くにある人が羨ましい 2003年7月


笑われるかもしれませんが、この記事を書いた日より10年位前まで私はマッドスキッパーを知りませんでした。ムツゴロウなら知ってましたけど、それが故か、そういう泥で跳ねるような魚は全部南のほうにしかいないと思ってたんです。
実は、温帯でも生息可能なマッドスキッパー(Periophthalmus modestus)がいて、それはなんと素敵なことに、日本に(も)居ると知った時はとても嬉しかったです。しかも東京湾(※)にも居るなんて、素敵じゃないですか。
※東京湾に注ぎ込む川の河口干潟あるいは前浜干潟、つまり汽水域です。

東京湾野鳥公園の人工干潟

というわけで今回は東京湾の干潟に住むトビハゼP.modestus)の見学記です。 ここのトビハゼたちは、東京湾に面した 管理された野鳥公園内に住んでいます。
といっても元からあった干潟ではなく、はじめはただの海で、商用目的で埋め立てて作られた人工島だったのですが、埋め立てが済んだ後、しばらく放置されている間に埋め立て地に草が生え、雨水が溜まって割と大きい池ができ、いつしか野鳥の楽園として人々の注目を集める結果となりました。
市民団体の働きかけで、造成地の一角を野鳥公園として残すことになり、管理施設と観察小屋などが作られ、今に至るそうです。
元は人工埋め立て地ですから、当然はじめはトビハゼなんか居ませんでした。
ですからこれは、周辺の河川から偶然流されてきた幼魚あるいは成魚が居着き、いつしか繁殖すら行えるようになったという、ハッピーな例です。

管理地ですから、網もってGOとか絶対できない場所ですので、割と安心して紹介できるんですが、残念ながらそれほど生息数は多くない、というか少ないです。
それでも、トビハゼが人馴れしていて、管理事務所の1F(干潟に直接出られるようになっている)から間近に眺める事ができるのが利点です。巣穴堀りの様子なんかも観察できました。
お次は、野鳥公園だけに当然多い「捕食者」の皆さんです。


この写真でアオアシシギ(上)が食べているのは多分アナジャコです。

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